Antlers Game Rerort 2003

 
 

2003年シーズンはとうとう無冠に終わってしまった。
ナビスコ、2ndステージ、天皇杯、粘りに粘ってあと一歩でタイトルに届くところまでこぎつけた、だが最後は運が無かった。2000年三冠の頃のあの勝負強さは今年は見られなかった。しかしながらこの戦力でよく戦ったと思う。

柳沢、鈴木の移籍、長谷川の引退、エウレルの怪我による慢性的なFW不足、中田、熊谷のボランチコンビの長期離脱、本山のヘルニア、終盤の相馬、内田、名良橋の怪我と本当に悪夢の一年だったと思う。

もともと鈴木は計算に入っていなかったし、柳沢の移籍や長谷川の引退もある程度予測できたことだと思う。それとここ数年のハードスケジュールで選手の体はボロボロだったと思う。確か2002年度も終盤は怪我ラッシュだったし、2003年も同様の事態は予想されたはずで、それなりの対応は取っておくべきでなかったかと思う。フィジカルコーチ他フロントの責任は大きいと思う。

2003年1stステージは出足は順調だったが、ホームでマリノスにまさかの逆転負け。久保にハットトリックされる。このあたりからバックラインの不安が目立つようになってきた。次節昇格した大分トリニータに先制点を取られ同点に追いつくのがやっと、と言う展開、だんだん調子を落としていく。その後は中断明けのジュビロ戦、柳沢のラストゲームは大勝し、本来なら士気があがるはずが、その後のエスパルス戦で全く試合を支配できず完敗、その後ずるずると後退し、結局1stステージは8位と低迷した。優勝の目もあったのだが、ラスト4試合が1引分け、3敗では話にならない。

2ndステージの始まる前、ナビスコで名古屋に圧勝し、得点力は上がったように見えた。エウレルも元気であった。ところが、2ndステージが始まってみるとなかなか点が取れない。勝てない、勝てる試合も引き分けてしまう。引分けに持ち込むのがやっとと言う感じで勝ち点が伸びない。そのうちにFC東京に大敗し、今シーズンは終わったかと思ったが、その後のナビスコで少し調子を取り戻す、という展開でなんとか首位を狙える地位のまま推移する。2ndステージは首位になったチームが次はこけると言う展開で団子状態。終盤、マリノス戦、レイソル戦と勝負強さを見せ、11月29日のレッズのと最終節を迎える。 ここでジュビロが負け、アントラーズが勝つと逆転優勝であった。この試合は早々に先制し、また追加点を取って、ナビスコの屈辱を晴らせるかな?と期待したのだが・・前半はアントラーズペースなるも後半は自力に勝るレッズが徐々に攻めはじめる。 PKを取られたがこれをエメルソンがはずす。ジュビロ対マリノスは、ジュビロが先制するもマリノスが追いつき、そしてロスタイムに逆転・・・奇跡が起きた、自力優勝が見えた。だが・・・アントラーズは1点を取られ必死で守る。いよいよロスタイム突入、あと2分守ったら2nd優勝だ、と思ったが・・・・最後エメルソンの同点ヘッド。 

2003年最大の問題は、FW得点不足、DFの老齢化であったが、オフシーズンが始まった途端の功労者の秋田、相馬の放出決定は、勇気ある決断であった。 秋田、相馬の今までの功績は誰も否定する者は居ない、だが、チームとしては若返りを図る必要もあった。フロントとしてはかなり思い切った英断であったと思う。秋田、相馬に報いる為にも2004年度は新しいDFが頑張らねばならないと思う。

<2003年成績>


■1stステージ 8位

3/22(土) 第1節 H 浦和レッズ 3-1○
4/5(土) 第2節 A 柏レイソル 2-1○
4/13(日) 第3節 A 名古屋グランパスエイト 0-1●
4/19(土) 第4節 H 東京ヴェルディ1969 1-0○
4/26(土) 第5節 H FC東京 2-0○
4/29(火祝) 第6節 A ガンバ大阪 2-1○
5/5(月祝) 第7節 H 横浜F・マリノス 1-3●
5/10(土) 第8節 A 大分トリニータ 1-1△
5/17(土) 第9節 H ジェフユナイテッド市原 0-2●
5/24(土) 第10節 A ベガルタ仙台 2-0○
7/5(土) 第11節 H ジュビロ磐田 5-2○
7/12(土) 第12節 A 清水エスパルス 0-2●
7/19(土) 第13節 H ヴィッセル神戸 3-3△
7/27(日) 第14節 H セレッソ大阪 0-1●
8/2(土) 第15節 A 京都パープルサンガ 3-1●

■2ndステージ 4位

8/16(土) 第1節 H 名古屋グランパスエイト 1-0○
8/24(日) 第2節 A 東京ヴェルディ1969 1-1△
8/30(土) 第3節 H 大分トリニータ 1-0○
9/7(日) 第4節 A ジェフユナイテッド市原 3-2○
9/13(土) 第5節 H ベガルタ仙台 0-0△
9/20(土) 第6節 A ジュビロ磐田 1-1△
9/23(火祝) 第7節 H 京都パープルサンガ 1-1△
9/27(土) 第8節 A セレッソ大阪 1-1△
10/4(土) 第9節 A FC東京 1-5●
10/18(土) 第10節 H 清水エスパルス 2-0○
10/25(土) 第11節 A ヴィッセル神戸 1-2●
11/8(土) 第12節 H ガンバ大阪 2-2△
11/15(土) 第13節 A 横浜F・マリノス 2-1○
11/23(日) 第14節 H 柏レイソル 2-1○
11/29(土) 第15節 A 浦和レッズ 2-2△

■2003年11月3日 ナビスコカップ決勝 対浦和レッズ戦(国立霞ヶ丘競技場)

鹿島 0 VS 浦和 4 (アント得点者:なし)

今まで水曜日に開催されるナビスコカップはほとんど生観戦してきたが、今年は何か熱いものがこみあげてこなかった。当然のことながら、ジュビロとの準決勝は2戦とも見に行く予定をしていたのだが、結果的に2戦とも行か(行け)なかった。そのかわりにサッカーカフェにて観戦した。

カシマでの第1戦を見た印象は、「今年は間違いなく終戦だ」と思った。さほど調子が良いとも思えないジュビロ相手にホームにも関らず全く攻めの形を作れず、ボール支配率は圧倒的にジュビロだった。一方ジュビロも明解に引き分け狙いが見え見えで攻めが淡白であった。同点でも実質負けだと思ったが、終了間際に点を取られて負けてしまった・・・・。この瞬間、今の体制、監督、フロントすべて捨てて一からやりなすべきだと思った。それくらい情けない敗戦であった。

リーグ戦をはさんでの第2戦、1点ビハインド、アウエィーおまけに小笠原出場停止とどう見ても絶体絶命。99%負けだと思ったが・・奇跡が起きた。序盤に内田が怪我で退場し、より危機感に火をつけたのだろうか・・次第にアントラーズのパスが繋がり出し、後半開始早々、左サイドからのチャンスを深井が折り返してフェルの同点ヘディングゴール。 「勝てるんでは?」という期待が強まる中、また左サイドから石川のクロスに深井が絶妙のスルー、その後から本山が走りこんでのファインゴールが生まれ、逆転勝利。この日は久々に「神」を見ました。

期待してなかった決勝進出、相手は去年と同じ浦和レッズ、ただ去年とはあまりにも状況が違いすぎた。なんとかチケットは手配できたものの、ほぼ90%、レッズサポで埋められた国立競技場、イエロー累積で平瀬、フェルナンド、急なヘルニア手術で本山を欠くアントラーズ、一方エメルソン、田中という売り出し中の快速FWが勢いに乗る今年のレッズでは勢いが違いすぎた。

キックオフから攻め立てるレッズ、右サイド田中からグラウンダーのクロス、エメルソンゴールにやられたと思ったがオフサイド・・・助かったと思うまもなく、同じ右サイドから崩され山瀬にヘディングゴールを決められる。前半はなんとかこの1点で持ちこたえるが、圧倒的にレッズペース。 後半追加点を立て続けに取られ、大黒柱の小笠原が集中力を欠き、2枚目イエローで退場、ジ・エンド。 あとはとても見てられず、雨の国立をあとにしてしまった。 臥薪嘗胆。 まあ、今年はここまで来れただけ良かったということなんでしょう。

■2003年8月24日 Jリーグ 2ndステージ第2節 対東京ヴェルディ戦(国立霞ヶ丘競技場)

東京V 1 VS 鹿島 1 (アント得点者 本山)


前節のグランパス戦の苦戦に続き、おまけに水曜日には日本代表の試合が行われた、というこのところの負けパターンを引き分けに持ち込めたのだから、結果良しと捉えなければならないと思う。しかもアウェイで先制された状況を考えれば当然かもしれない。

監督が変わり上り調子のヴェルディだったが試合内容は中盤を制圧したアントラーズペースだった。前半ボールはそこそこキープできるもののなかなか良い形は作れなかった。シュートも少なかったと思う。その隙をつかれて25分、サイドからのクロスをヴェルディ山田に上手く決められてしまう。しかし10分後、小笠原が右足アウトサイド気味にひっかけた絶妙のパスに平瀬がDFと絡んだ隙に走りこんだ本山のボレ-シュートが決まって同点となり後半に期待を持たせた。

後半も前半に続きアントラーズペースだがどうも決定機を生かせない。エウレルがサイドをえぐってのセンタリングも誰もあわせることが出来ないし、フェルナンドのミドルシュートもおしくもバーの外。そのリズムを買える為に平瀬に変わって投入された中島だが、投入後いきなり中に切り込んでのヘディングシュートが惜しくも外れる。そのごも積極的に走り回り相手DFをかき乱す。右から中島が突破し相手DFが反則、がそれが小笠原にわたりアントラーズのチャンス拡大と見てレフリィはその反則を流す。小笠原が右サイド奥深く切り込み、グラウンダーのセンタリングを出すがまたしても誰も合わせられない。中島は反則をアピールせずに真中に走りこんでいた方が良かったかもしれない。

その後、深井が相馬に代わり投入されるが、結局決め手を欠きそのままホィッスルとなった。良い攻撃を見せたが点は1点しか取れなかった。攻撃がいまいち淡白だったと思うし、エウレルの調子はいまいちであった。やや足を引っ張った感もあるかもしれない。平瀬も相変わらず良い攻撃には絡めなかった。点を取った本山よりエウレルが下げられるべきだと思ったが、これが決断できないということが今のアントラーズの状況を象徴していると思う。

■2003年8月16日 Jリーグ 2ndステージ第1節 対対名古屋グランパス戦(カシマスタジアム)

鹿島 1 VS 名古屋 0 (アント得点者 小笠原)

ここ数日の降り止まぬ雨の中、正直行くのを止めようかと思ったが、実際鹿島の雨は都内よりはるかにましであった。雨はまったく気にならなかったが、試合内容ははっきり言って見どころの乏しかった。グランパスは明らかに引き分け狙い、アントラーズもそれに付き合う形でお互いに攻めの形を作れずゴール前のシーンも数えるほどであった。

前半は水曜日の試合と同様アントラーズもなかなか組み立てができない。バックラインでボールを回すシーンが何回見られたか、30分過ぎからようやくエンジンがかかりだし、飛び出した平瀬に小笠原が絶妙のスルーパスを送るが、自分の真後ろから来る難しいボールに若干トラップが大きくなったところをキーパー楢崎に抑えられてしまう。その後本山に良いボールがでるがシュートをふかしてしまう。

後半スタート、積極的に攻める姿勢を見せるがFWにいいパスが供給できず決定的なシーンを作れない。これは引き分けかと思ったが、10分すぎ中央を本山がドリブルしてパスを出した瞬間にグランパスのレイトチャージで良い位置のフリーキックを得る。アントラーズにとってはラッキーな判定であった。このフリーキックに小笠原、フェルナンドが並んで狙う、キーパー楢崎にとってはフェルナンドが蹴ってくると思ったのかもしれない、しかし小笠原のキックは、とても楢崎の手の及ばないサイドネットに突き刺さった。すばらしいゴールであった。2001年のチャンピオンシップでもそうだったが、本山がドリブルで突っかけファールを誘いそのフリーキックを小笠原が決める、これはアントラーズの得点パターンなのだろう。

その後、本山に代わり青木、平瀬に代わり深井が投入されるがあまり見どころはなくそのまま試合は終了した。終了間際エウレルが守備の際接触プレーでどこか痛めて退場した。今のアントラーズでは間違いなくキーマンなので長期離脱となればかなり痛い。平瀬、2度ほどのシュートチャンスがあったが、決定的なものではなかった。今日はエウレルとともにあまり良いパスが供給されなかった。あとフェルナンドは水曜日に続き今日もいまいち、ミスパス、トラップミスなど何度かチームに迷惑をかけていた。あと今日はサイド突破がまったく無かったと思う。運良く小笠原のシュートが決まって勝つことができたが、あれが入ってなかったらと思うとぞっとする。まあ本日は雨でピッチの状態が悪かったのだが・・・なにより勝ち点3は貴重であった。

■2003年8月13日 ヤマザキナビスコカップ準々決勝 対名古屋グランパス戦(カシマスタジアム)

鹿島 5 VS 名古屋 1 (アント得点者 エウレル 小笠原 中田2 平瀬)

今年初めての鹿島スタジアム。A3以来の生観戦。1stステージの終盤がチーム状態ガタガタだったので、厳しいゲームになるのでは?と思ってたが結果的には予想外の大差がついた。

前半スタート、いきなり名良橋のパスミスからピンチを迎える。その後も中田浩二のミスパス等ありリズムに乗れない。中盤でビルドアップできず、バックラインでパスを回すだけ、カウンターになりかけてもパスを出す相手が見つからないと前半20分まではどうなることかと思った。グランパスのウェズレイの惜しいヘディングがあったが、これを決められていたらやばかった。25分過ぎからだんだんパスもつながりだす。名良橋の折り返しを平瀬がフリーでシュートするがおしくも外れる。その後左コーナーを小笠原が大きくファーサイドに蹴って、そこに待ち構えていた名良橋がダイレクトボレー、それをエウレルがコースを変えてゴール。こちらからは名良橋が直接蹴りこんだようにも見えたが、さすがエウレル、しっかりコースを変えてくれた。

後半はアントラーズラッシュだった。10分またも左コーナーから小笠原のボールを相手がクリアーしたところを、エウレルがつないで、小笠原が左45度くらいからねらいすましたボールは楢崎の手に届かず反対側サイドネットへ突き刺さる、2点目。15分、エウレルが右サイドを崩しクロス、中田浩二のドンピシャヘッド、3点目。25分、これもエウレルの右サイドクロスをフェルナンドが折り返し、中央の中田浩二が得意の左足で蹴りこむ、4点目。あとは平瀬だけだと思った瞬間、エウレルと平瀬が抜け出し、エウレルからの難しいクロスを平瀬がDFと重なりながらヘッドで押し込むが無念にもオフサイド。観客から大きなどよめき、やっぱりみんな平瀬に期待しているのだなと感じた。35分、その期待に添うべく、中央で中田浩二のシュートを楢崎がはじいてクリアしたボールが右サイドの平瀬にころがり、それを豪快に蹴りこんで5点目。

気づいた点
1.MOMは中田だったが、実際はほとんどの得点に絡んだエウレルだろうと思う。
2.フェルナンドの動きがいまいちだった。本田の交代は当然フェルナンドと思った。
3.しかしフェルナンドは前に行ったら動きがよくなった。中田へ返したヘディングは圧巻であった。
4.元気がなさそうに見えた小笠原が決めてくれて良かった。
5.平瀬、前線から積極的にプレスしなかなか良かった、点も取ったし。
6.問題のバックライン、本日は無難であった、相馬は比較的元気だった。
7.残り5分若手FWに代わったあと、彼らにチャンスを与えようと積極的に責めた姿勢に好感が持てた。

■2003年2月19日 A3マツダチャンピオンカップ 対ジュビロ磐田戦(国立霞ヶ丘競技場)

磐田 0 VS 鹿島 2 (アント得点者 エウレル 柳沢)

チームに先駆けて2003年シーズンはスタートした。どのJリーグのチームよりもシーズンが遅く終了し、早くスタートすることに選手たちは誇りを持って戦ってほしいと思います。肉体的には辛いだろうが、今年は5冠の可能性もあるし、昨年ジュビロにやられたお返しもある、モチベーションを高く持って怪我しないよう頑張ってほしい。

A3マツダチャンピオンカップ、日本、韓国、中国のリーグチャンピオン(ジュビロ磐田、大連実徳、城南一和)に開催国である日本のナビスコカップチャンピオンのアントラーズのチームでアジアNO.1を決めるという。2月16日より国立競技場でスタートした。

さて、2003年度初観戦は上記A3マツダチャンピオンカップの第2戦、対ジュビロ磐田戦であった。ここ数年苦汁を飲まされているジュビロであったがこの日は、ベテランの中山、服部、名波が第1戦の疲れからか出場せず、一軍半のメンバーであった。

開始早々からアントラーズがボールを支配する。が最初のゴール右サイドからのFKは危なかった。開始9分にオガサから左サイドに張っていたエウレルに素晴らしいパスが出て、それをエウレルがドリブルで突進し左足で素晴らしいシュートで先制。これで精神的に楽になった。新加入のフェルナンドに注目していたが、ポジショニング、動きがやけに自信なさげで中途半端だった。川口をマークしていたようで相馬からもよく指示を受けていた。おまけにフィジカル的にもあまり強いところが見られず、ボールをキープしたりドリブルしたりするタイプでなくパスをワンタッチで裁くタイプである。今日も右左に良いパスを出していた。ジョルジやアウグスト、サントスのイメージが強かったのでちょっと意外である。これからコンディションが上がっていけばもっとチームにフィットするかもしれないが現状ではちょっと不安である。

後半はジュビロが点を取るべく責めてきたが、ベテランの4バックは流石であった。安心してみていられた。終了間際のヘディングシュートがポストをたたいのはやられたと思ったが・・

アントの追加点は後半半ば、カウンターからであった。青木から右サイドに開いていたエウレルにパスが通り、エウレルから中に詰めていたフェルナンドに渡って、フェルナンドの左足シュートがキーパーに防がれたところをヤナギが詰めた。見事なカウンターであった。

もう一人新加入の大岩はまったく違和感がなく何年も秋田とコンビを組んでいるかのごとくであった。復帰した相馬も流石であった。川口が怖かったがほぼ完璧だったといえる。この調子で2003年頑張ってほしいものだ。